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新潟県工業技術総合研究所は、工業系の技術支援機関です。

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〒950-0915 新潟市中央区鐙西1-11-1

繊維産業資材、サンプル・情報提供等のお願い

 県内繊維産業では、衣料・ファッション分野から繊維産業資材への事業転換が進められているが、主に野外で長期間利用される繊維産業資材では、強度に対する耐候性評価がきわめて重要で、性能向上も同時に求められている。
  
   
写真1 鳥害防止ネット(果樹園)     写真2 獣害防止ネット

 1年365日太陽光暴露を想定した素材の変化(劣化)をシミュレートするためには、約800時間(33.5日間)の連続紫外線カーボンアーク灯光暴露
注1)が必要となり、品質の評価・管理面の時間的・経費的負担はきわめて大きいのが実情である。
 注1:ブルースケールを基準試料とした繊維高分子材料研究所、スガ試験機(株)による紫外線カーボンアーク灯光試験機による暴露実験より。

 当センターに保管されている過去の暴露データを検証したところ、資材の種類によっては紫外線暴露による強度低下が一次反応式で表現できることがわかった。(下式(1)、(2)・次図)

  [A]--hν--->[B]・・・・(1)
    A:紫外線暴露前の資材 B:紫外線暴露で劣化した資材
  [A]=[A’]・Exp(-kt)・・・・(2)
   [A]:t時間暴露後の強度 [A’]:初期強度 t:暴露時間 k:反応定数



 図を見ていただけるとわかりやすいが、520時間暴露後の強度(1.03N)は、120時間程度の暴露で強度を測定し、図中に示した一次反応式を求めれば、実際の露光実験を行わなくても500時間や800時間などの長時間露光によって強度がどの程度低下するかを推算することが可能になる。

 現在、素材応用技術支援センターでは、様々な繊維産業資材について、上記の推算が可能かの検証実験を進めている。
 実験結果の適用範囲を広げるため、企業の皆様からのサンプル資材のご提供をお願いする次第です。試験期間を考え、サンプル提供期限を12月末とさせていただきます。

連絡先:新潟県工業技術総合研究所 素材応用技術支援センター
    専門研究員 古畑 雅弘[Furuhata Masahiro]
    TEL:0258−62−0115



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