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【技術講習会】第3回『色は存在するのか』



出典:http://www.photolibrary.jp/ (パレット)

 技術講習会『色は存在するのか? 』を、”いろのいろいろ”として、平成26年1月29日(水)に開催いたしました。

 多くの方々からご参加とご質問をいただきありがとうございました。

 会場からのご質問に対し、改めて回答させていただきます。

 また、時間の関係で割愛しました「物体の艶(光沢・光の反射)」、「光測定と光学系」と明るさの様々な表現単位「輝度(luminance)」、「光度(luminous intensity)」、「光束(luminous flux)」、「照度(illuminance)」の説明ページも含め、用意していましたPower Pointを別添のとおり添付しますので、業務の参考としてください。

【Q&A】
Q1. 青い眼(西洋人)と黒い眼(日本人など)で色の感覚は異なるのか?
Ans.眼の色とは、眼球の虹彩と呼ばれる部分の色を指します。
 虹彩は、カメラの絞りに相当するもので、瞳孔の大きさを変化させ、網膜に到達する光量を調整するものなので光は透過しません。
 網膜に到達する光は、瞳孔からのものですから虹彩の色の影響はないでしょう。
 若い女性の中には、カラーコンタクトで欧米人の様な虹彩を装っている人もいますから、色感覚が異なるか質問してみては如何でしょうか?
 人種によって色感覚が異なっているように思えるのは、生活環境が及ぼす後天的なもの(慣習的)とされています。
 日本人には、「膚色」と呼ばれる色がクレヨンの中にあるのは当たり前ですが、欧米で売られているクレヨンには「膚色」が含まれていません。
 また、同じ雪国でも晴天日の多いフィンランドではマリメッコの様な原色を多用したデザインが好まれますが、曇り空の多い我が新潟県にはこのようなデザインは過去に生まれてきませんでした。
 これらは、生活環境により色に対する嗜好に違いが生じることをうかがわせています。

Q2. 電球などの照明器具の光は電圧により変化するか?
Ans.フィラメントタイプの照明光源は、電圧が規定より高いと青みが増して高エネルギー側へ光の分布はシフトします。蛍光灯の光は、励起した蛍光物質の失活光なので電圧には無関係です。

Q3. テレビなどの画像の黒をさらに黒く出来るのか?
Ans.黒は、光が全くない状態ですから、色としては存在しないものですが、テレビ画像における黒色の再現といったテーマは、学会でも議論が多くなされる分野となっています。
 この理由は、人間が相対的に物を見ていることに由来します。
 電源スイッチの入っていないテレビ画面はグレーであるにも関わらず、一旦画像が映し出されると「黒」が表現されてしまいます。これは、光の強度に差が大きいと視感的には弁別できなくなり、発光量の少ない部分が黒くなって見えます。
 要はコントラストで決まりますから、エッジの優れたシャドウマスクや有機ELの様な高輝度光源を採用したモニターは深みのある黒が知覚されます。

Q4. 取引先からの色指定がマンセル記号ではなく、某社のペイント名(商品名)でなされること がある。世界中でマンセル記号に統一できれば効率的と思うが?
Ans.純粋な意味での色には、質感・テクスチャー・アピアランスといった要素は含まれていません。
 高付加価値なペイント製品で流通しているものの中には、出来上がりの艶やかさや質感を際立たせるため様々な副資材(マイカ(雲母)など)がブレンドされ、反射光を演出しています。
 取引先が塗料の銘柄を指定してくる背景には、製品のマットな色だけでなく、質感・テクスチャー・アピアランスを含めて発注しているものと思います。

Q5. 色の付いたガスは作れるか?
Ans.通常の状態(地球の地上環境)で発色している物質には、アゾ基など電子が余剰の部分同士が共役する分子構造をとらねばならず、分子量的にも気体状態ではなくなってしまいます。
 仮に、そのような分子が合成できたとしても、気体の分子密度は、液体の6千数百分の1と極めて希薄なため、肉眼では色が識別できません。
 超高温・超高圧で電離状態であれば、気体には色があります。


講習会使用資料はこちらへ → 


※おことわり:第2回の講習会は、現在も使われているシステムの仕様書を教材に研究開発課題解決手法を紹介しました。システム保護の観点から講習会資料のHPへの掲載はしておりません。


 お問い合わせ
  新潟県工業技術総合研究所  素材応用技術支援センター
   TEL 0258-62-0115



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