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【技術講習会】 第4回『吸着材ってどんなもの?』



ヤシガラ活性炭(1)



ヤシガラ活性炭(2)


 好評の技術講習会の第4回目として『吸着材ってどんなもの?』を平成26年2月12日(水)に開催いたしました。

 知っているようでよくわかっていない『吸着材』について、その吸着原理から性能評価方法、最近の話題を約1時間にわたり紹介しました。

 表1は講演会内容を整理したものとなりますので、皆さんも参考にしてみてください。

               表1 吸着剤
吸着特性 化学吸着 物理吸着
吸着力 ○共有結合
○静電引力
○イオン交換作用
○ファン・デル・ワールス力
○疎水性相互作用
吸着場所 選択性あり 選択性なし
吸着層の構造 単分子層 多分子層も可能
吸着熱 10~100kcal/mol 数kcal/mol以下
活性化エネルギー 大きい 小さい
吸着速度 遅い 早い
吸着⇔脱着 可逆または非可逆 可逆
代表的な吸着の型 ラングミュア型 BET型


 当日は、多くの方々からご参加いただき、大変ありがとうございました。その際にいただいたご質問に対し、下記の通り紹介させていただきます。


【Q&A】
Q1. 吸着特性の表で化学吸着と物理吸着の区分けがよくわからない。
Ans.吸着には材料と吸着物との間で化学結合などによる吸着反応である「化学吸着」と材料に吸着物が入り込む吸着反応である「物理吸着」の2つが定義されています。実際には、「化学吸着」したところに積層して吸着していく「物理吸着」が作用され、複合的に吸着している場合が多いようです。よって、なるべく多くの吸着物と材料が接触する可能性をあげ、より多くの吸着物を抱えることができるようにするため、比表面積が大きくとれる吸着材が性能がよいとされています。

Q2. 色素吸着とシリカゲル、冷蔵庫などで使用する脱臭剤でどのような吸着特性によるのか?
Ans.
・色素吸着=衣料の染色とすれば、染料のタイプにもよりますが、多くの場合は、繊維と染料の「化学吸着」にあたります。一方、より多くの染料を上乗せする捺染の場合は両方の吸着特性を持つことになります。
・シリカゲルは、水分の吸着にあたり、シリカゲルと水との水素結合力によるため「化学吸着」にあたります。
・脱臭剤は、吸着材として活性炭などが使用されていますが、気体の臭い成分が直接活性炭に吸着する「化学吸着」と水分に溶け込んだ臭い成分が活性炭に取り込まれる「物理吸着」の複合的な吸着特性によるものと考えられます。

Q3. 臭い吸着は、どうすればよいのか?
Ans.臭いというものは、非常に多くの成分が混ざったものが多く、例えば、アンモニア成分だけを吸着すると、今まで気づかなかった腐敗臭が気になるようになり、これらを複合的に除去することは、難しいとされています。


 また、当支援センターでは、現在「炭化綿利用研究会」という綿を炭化した素材の利活用について、県内企業の皆様と一緒に調査研究を行う活動に取り組んでいます。ご興味のある方は、下記までお声かけいただけると幸いです。


 お問い合わせ
  新潟県工業技術総合研究所 素材応用技術支援センター
  担当:専門研究員 明歩谷 英樹
  TEL.0258-62-0115



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