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新潟県工業技術総合研究所は、工業系の技術支援機関です。

【設備紹介】条件等色(メタメリズム)検査


 「設計段階では色見本帳で充分に検討したはずなのに施工したら違った色に仕上がっていた」「ブティックで鞄と靴の色が同じくなるように買ったのに店から出たら違っていた」といったことが起こります。

 これらは、.....”ある条件下(上記の場合、設計室やブティック店内)では等色に見える知覚現象”....として、「条件等色(メタメリズム)」と呼ばれるものです。

 ヒトが物体の色を知覚するプロセスを単純に示すと、
 ①光源が物体を照明
→②物体からの反射光が網膜に到達
→③網膜の3種類の錐体細胞が信号を発信
→④脳による色知覚となっています。(※1)

ここで、
 ・光源のスペクトル分布をS(λ)
 ・物体の分光反射率をR(λ)
 ・3種類の錐体細胞の感度曲線に変わるものとしてCIE等色関数を
  

とすると、③の3種類の錐体細胞から脳に伝えられる信号のセットX,Y,Z(CIE三刺激値)は、式1で表すことが出来ます。

            
             式1 CIE三刺激値

 物体の分光反射率R(λ)が異なっていても、ある照明条件S(λ)の下では3種類の錐体細胞からの信号のセットが等しくなり、脳が等色に知覚する(条件等色)ことになります。
(式1は積算式なので、物体1と物体2の反射率R1(λ)とR2(λ)が違っていても積算結果が等しくなることはよくあります)※2

 素材応用技術支援センターにある標準光源装置では、D65光源(Day Light)、日没光(A Light,Horizon)、冷白色蛍光灯(Cool White)の3種類の光源で工業色材の条件等色(メタメリズム)の発生度合いを肉眼で確認することが出来ます。光源の違いによる製品の見え確認にご活用ください。※3

       
       
 図1 ペイントサンプルの光源による見えの違い(上段:D65、下段:日没光)

      
   図2 染色サンプルの光源による見えの違い(左:D65、右:日没光)

※1 LEDなどの光源色の場合は、①がなく、②が光源からの光が網膜に到達となります。
脳による色知覚は極めて複雑で、前頭葉による高次処理(つじつま合わせの情報処理など)が行われているため、正確に再現性を持って色を観察するには観察条件を厳格に定める必要があります。
※2 異なる色材で自然のものを写し取る「絵画」や「写真」、「テレビジョン」をヒトが受け入れているのは条件等色によるものです。(正確には順応も関与しています)
※3 標準光源装置貸付料 1,330円/hour(H24.4.1改正)
※ 写真1は著作権フリーサイト http://www.ac-illust.com/ より

 連絡先:新潟県工業技術総合研究所 素材応用技術支援センター
    TEL:0258-62-0115




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