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新潟県工業技術総合研究所は、工業系の技術支援機関です。

【依頼試験】ホルムアルデヒド含有・放散試験


   

 ホルムアルデヒド(ホルマリンは、ホルムアルデヒドの水溶液のこと)は、我々の生活を便利にする様々な接着剤や樹脂類の原料として広く用いられていますが、有用性の反面、接着剤や樹脂類から溶出するホルムアルデヒドには、人体へはさまざまな毒性があるため、種々の法的規制があります。

 「毒物及び劇物取締法」では、医薬用外劇物に指定されています。

 「労働安全衛生法、及び特定化学物質障害予防規則」の平成19年の改正では、”微量の曝露でがん等の慢性障害を引きおこす”第2類物質に引き上げられました。※1

 ホルムアルデヒドの毒性としてよく知られているものには、目やのどなどの粘膜への急性毒性、即ち、呼吸器系や目、のどなどへ激しい刺激を与え、炎症を引き起こすというものがあります。

 また、ホルムアルデヒドは建築資材から空気中に容易に放出され、頭痛・めまい・のどの痛みなどの症状が出るシックハウス症候群の原因物質のひとつにもなっています。

 我が国では、抵抗力の弱い乳幼児へのホルムアルデヒド暴露量を低減させ、安全性を確保する観点から、繊維製品のうち、”おしめ、おしめカバー、よだれ掛け、下着、寝衣、手袋、くつした、中衣、外衣、帽子、寝具であつて、出生後24月以内の乳幼児用のもの”については「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律施行規則」に定める試験方法により検出されるホルマリン含有濃度が16µg/g-繊維重量を下回るものでなければ販売できないことになっています。※2,3,4

 シックハウス症候群対策としては、平成15年に建築基準法が改正され、ホルムアルデヒドの放散量によっては、使用面積制限や使用禁止の措置が壁紙や建材等にとられるようになりました。※5

 使用制限なしに建材が使えるためには、合板・木質系フローリング・構造用パネル・集成材・MDF・パーティクルボード等ではガラス・デシケータ-法によるデシケータ値が0.3mg/Litter以下、壁紙については同値が0.2mg/Litter以下でなければなりません。

 素材応用技術支援センターで対応するホルムアルデヒド試験は、次のとおりとなっています。

有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律施行規則に定める試験(衣服)
                               4,980円/試料
建築基準法・デシケータ法によるホルムアルデヒド放散量試験
                               6,370円/試料


※1:従来は、大量漏洩により急性障害を引きおこす第3類物質指定

※2:有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律施行規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S49/S49F03601000034.html

※3:繊維製品のうち、下着、寝衣、手袋及びくつした(出生後24月以内の乳幼児用のものを除く。)、たび並びにかつら、つけまつげ、つけひげ又はくつしたどめに使用される接着剤は、75μg/g-繊維重量以下でなければなりません。

※4:乳幼児用繊維製品について、フィンランド、ノルウェーでは、30ppm以下。オランダでは、洗濯前の衣料について120ppm以下となっています。http://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/oto/otodb/japanese/mondai/subject/200210302.html

※5シックハウス対策のための規制導入改正建築基準法について(PDF:463kB)


<後記>
2012年利根川水系にある浄水場で、水質基準を超える有害化学物質ホルムアルデヒドが相次いで検出され大きな話題になりましたが、環境省・厚生労働省の発表では、汚染の原因は、ホルムアルデヒドが直接、利根川水系に流れこんだのではなく、ヘキサメチレンテトラミンという、塩素と反応してホルムアルデヒドを生成する化学物質がどこからか利根川水系に流れこんだ可能性があるとしています。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/120525/trd12052500300003-n1.htm


本文に用いたイラストは著作権フリーサイト(http://www.photolibrary.jp/)からのものです。



 お問い合わせ
 新潟県工業技術総合研究所  素材技術支援センター
   TEL 0258-62-0115



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