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        「CFRPを使った製品製造技術に関する調査研究」に係るセミナー報告(2)

「CFRPを使った製品製造技術に関する調査研究」に係るセミナー報告(2)


 航空、宇宙分野で使われている熱硬化性CFRPはオートクレーブを必要とするなど取扱いが困難です。それに対して近年、取扱いの容易な熱可塑性CFRPが注目され、新潟県内でも関心が高まっています。第1回は成形技術、第2回は加工技術のセミナーを開催し、技術の紹介と活用に向けた講演をしていただきました。

第2回:成形技術セミナー
開催日時 平成25年10月28日(金) 13時30分~16時30分
場 所 県央技術支援センター 技術研修室
①【演題】 ウォータジェットによる微細加工
 【講師】 株式会社スギノマシン WJ事業部 技術部 WJ設計課 寺 信行 氏
②【演題】 CFRPのドリル切削について
 【講師】  名古屋大学大学院 工学研究科 梅原 徳次 教授
参加者数 一般企業 24人、 NICO、総研、三条市等:16人

 ウォータージェット加工とは、高圧ポンプで加圧された超高圧水をノズルから噴射し、高速水の噴流の運動エネルギーを利用して切断する加工です。

 超高圧水で切断するため、加工中の摩擦熱がほとんど発生せず、クリーンな加工との説明がありました。CFRPは炭素繊維が硬いためガーネットを添加して加工しますが、ガーネット再利用は角が取れて不可能との説明がありました。色々と特色のある加工法であるが、柔らかい物や密度の低い部分へと水流が行くので、層間はく離の心配もあるが、ウォータージェットで怪我をすると、外見ではあまり損傷が無くても血管を伝って思わぬ所にダメージがある場合があるので、専門医に見てもらう必要があります、と言った事が印象的でした。

 超硬合金ドリルによるCFRP穴あけ加工の問題点を摩耗,穴径,穴内面のあらさ及びデラミネーションの観点から説明がありました。超鋼合金ドリルのでも5回の穴あけで、刃先が丸まり、抵抗力が上昇し摩耗している事が確認できました、との報告があり、炭素繊維が硬く耐磨耗性に優れているために工具の磨耗が激しいと認識しました。


   


 問い合わせ:新潟県工業技術総合研究所
       県央技術支援センター
         TEL 0256-32-5271



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