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新潟県工業技術総合研究所は、工業系の技術支援機関です。

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衝撃試験について


 中越技術支援センター 
主任研究員 斎藤 雄治

 材料の引張強さなどの機械的性質を調べる各種試験のうち、衝撃試験というものがあります。これは、試験片に衝撃力を加えて破断し、破断に要したエネルギーを求めて材料の靭性(粘り強さ、衝撃に対する壊れにくさ)を評価する試験です。

 当センターの衝撃試験機(シャルピー衝撃試験機)を下図に示します。衝撃試験機はハンマーが付いた振り子を振って、振り子の最下点に置いた試験片を破断させる構造になっています。ハンマーを決められた高さに振り上げた後、ハンマーを振り下ろして試験片を破断し、その後ハンマーが振り上がった高さを測り、振り上げた高さと振り上がった高さの差から破壊に要したエネルギー(吸収エネルギーや衝撃値と呼ばれます)を求めます。この吸収エネルギーによって、材料の靱性を評価することができます。吸収エネルギーが大きい材料は靱性が高く(粘り強く)、小さい材料は靱性が低くなります。

 シャルピー衝撃試験においては、試験片の仕上がり具合が結果に大きく影響します。このため、JIS(日本工業規格)などの規格では試験片の寸法が細かく規定されています。特に、試験片の中央部に設ける切欠き部の寸法(溝の幅・深さ・角度、底の丸み半径)は試験結果に大きく影響するので、細かく規定されています。

 しかしながら、切欠きを付けた試験片で行うべき試験を切欠きのない試験片で行おうとしたり、試験片の切欠きの加工が規格どおりになっていない試験片で試験を行おうとしたり、ということがあります。適当な切削工具が無い、試験片の寸法が取れない等、理由はあると思いますが、規格どおりでない試験片で行った結果については、規格値と比較しても意味のないことを再認識する必要があると考えます。規格どおりの試験片を作製して試験を行うことが重要です。


図 当センターにあるシャルピー衝撃試験機(最大容量100J)


 問い合わせ:新潟県工業技術総合研究所
       中越技術支援センター
         TEL 0258-46-3700



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