JIS G5502(2001)の球状黒鉛鋳鉄品の12.試験において、12.6黒鉛球状化率判定試験というものがあります。これは、金属組織中の黒鉛の形状が円に近いものの存在割合を求める試験です。具体的には、観察された個々の黒鉛について、G5502の図4(黒鉛粒の形状分類図)のⅤとⅥに分類される黒鉛数を求めて全黒鉛数に対する割合(%)を算出します。ここで、G5502では黒鉛球状化率の算出を画像処理で行ってもよいとしていますが、ⅤとⅥに分類される黒鉛の選定方法については記載がありません。
そこで今回は、画像処理によるⅤとⅥの黒鉛形態の選定および黒鉛球状化率の算出を試みました。この実験は令和2年1月に行ったものです。