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新潟県工業技術総合研究所は、工業系の技術支援機関です。


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小物部品の非接触三次元形状測定について

1.はじめに
 先日、中越技術支援センターに(株)キーエンス製 ワンショット3D形状測定機 VR-3200が導入されました。この測定機は、手のひらに乗るような小型の部品・製品の三次元形状を非接触で測定し、得られた形状データから断面プロファイルの測定や平面の寸法測定などを行うことができます。今回は測定機の紹介のため、市販のデジタルカメラと電卓の測定を行いました。

2.測定
【デジタルカメラの測定】
 図1に示すようにデジタルカメラを測定機のステージに載せ、倍率12倍で画像連結して測定しました。測定時間は約5分でした。

測定の様子
図1 デジタルカメラの測定の様子

 測定結果を図2~図4に示します。図2は三次元の形状データ、図3は断面プロファイルの測定結果、図4は平面の寸法測定結果です。

測定で得られた形状データ
図2 測定で得られた形状データ(クリックで拡大)

断面プロファイルの測定結果
図3 断面プロファイルの測定結果(クリックで拡大)

平面の寸法測定結果
図4 平面の寸法測定結果(クリックで拡大)


【電卓の測定】
 図5に示すように電卓を測定機のステージに載せ、倍率12倍で画像連結して測定しました。測定時間は約16分でした。

測定の様子
図5 デジタルカメラの測定の様子

 測定結果を図6~図8に示します。図6は三次元の形状データ、図7は断面プロファイルの測定結果、図8は平面の寸法測定結果です。

測定で得られた形状データ
図6 測定で得られた形状データ(クリックで拡大)

断面プロファイルの測定結果
図7 断面プロファイルの測定結果(クリックで拡大)

平面の寸法測定結果
図8 平面の寸法測定結果(クリックで拡大)


3.終わりに
 ここでは、VR-3200の測定事例としてデジタルカメラと電卓の三次元の形状測定を行いました。高精度の測定を行うには、高倍率で観察するなどが必要となりますが、今回紹介した製品のように簡単な形状であれば、低倍率で比較的短時間に形状測定できます。形状データとしては、図2や図6のような画像のほか、STEPファイルとしての出力も可能です。何か測定してみたいものがありましたら、お気軽にご相談ください。

  問い合わせ:新潟県工業技術総合研究所
        中越技術支援センター   斎藤 雄治
        TEL:0258-46-3700   FAX:0258-46-6900