材料の降伏点は引張試験で求めます。引張試験はJIS Z 2241(以降、JISと表記)で規定されています。ざっくり言うと、細長い試験片を引っ張り、破断するまでの力を測定する試験です。試験片の寸法は材料の種類や形状(棒材、板材など)によって、JISで規定されています。例として、鉄筋用、丸棒用、板材用の引張試験片を図1に示します。図において、鉄筋はJISで既定される長さに切断されており、板材や棒材はJISで規定される寸法に加工されています。板材や棒材の試験片が中央部でくびれているのは、その部分で破断させるためです。 このような試験片を図2のように両端部を試験機でつかんで引っ張り、破断させます。図3に試験の前後の試験片を示します。試験後は元の長さより伸び、破断した位置でくびれていることが分かります。